言語学習アプリ分野でのDuolingoの成功は、高いユーザーリテンションと急速な成長を促進しており、その巧みなゲーミフィケーション戦略が大きなカギを握っていると言えます。同アプリのユーザー数は2023年8月に1,900万人に達し、Sensor Towerの「Duolingo:製品スティッキネスによるマネタイズ」レポートで解説しているように、競合アプリを大きく上回っています。「連続記録」や友だちの進捗状況の確認などの機能を通して、Duolingoは着実なエンゲージメントを生み出しているのです。ゲーミフィケーションの追加やインターフェイスの強化に代表される2022年前半の進化は、パワーユーザーの割合を20%から30%以上へと押し上げ、2020年には47%であった解約率を37%へと大幅に引き下げました。アプリの重複分析では、Duolingoのユーザーロイヤリティーが非常に高いこともわかっています。Duolingoの革新的なユーザーリテンション戦略は、同アプリが競合相手をはるかに上回ることを可能にし、誕生してから10年が経過しても、アプリを活性化し、目覚ましい実績を上げられることを実証しています。
重要ポイント:
Duolingoの成功は、アプリを毎日使用する動機となる「連続記録」機能などのゲーミフィケーション機能により推進されており、パワーユーザーの増加と解約率の低下につながっています。
Duolingoはユーザーの忠誠心が高く、他の言語学習アプリを使用する可能性が低いという点で、他の言語学習アプリと一線を画しています。
誕生してから10年が経過しているものの、Duolingoの最近の成長と成功は際立っており、2022年以降に加えられた「自らを作り直す」変更が大きな役割を果たしています。これによって、ユーザーの解約率を大きく減らし、エンゲージメントを向上させました。
言語学習アプリ分野でのDuolingoの成功は、ゲーミフィケーション機能の入念な調整と追加によって促進された、高いユーザーリテンションとユーザーベースの急速な成長によるものです。Sensor Towerの「Duolingo:製品スティッキネスによるマネタイズ」レポートが明らかにしているように、同アプリは2023年8月に1,900万人のDAUを達成するという急成長を遂げ、競合アプリを大きく引き離しています。
Duolingoの「連続記録」機能は、ユーザーが同アプリを毎日開いて学習する動機となっています。また、定期的に更新されるランキングや友だちの言語学習の進捗状況を見られる機能も、Duolingoのユーザーリテンションを新たな次元へと引き上げています。アプリを1ヵ月に15日以上開くユーザーと定義される「パワーユーザー」を見てみると、Duolingoがインターフェイスや学習コースの大まかな構造の見直しも含め、いくつかのゲーミフィケーション機能を実装し始めた2022年前半に、パワーユーザー数が急増しています。この変更以前は、パワーユーザーの割合は全ユーザーの約20%でした。しかし変更後には、パワーユーザーの割合は30%以上へと急上昇しています。同時に、特定の月にアプリを開いたが翌月には開かなかったユーザーと定義される、解約したユーザーの割合も、2020年中盤の約47%から2023年前半の約37%へと大幅に減少しています。2012年11月にリリースされたアプリとしては、これは快挙と言えます。
Sensor Towerのアプリの重複分析を見ると、他の言語学習アプリと異なり、Duolingoのユーザーは同アプリに非常に忠誠心が高いことがわかります。他の言語アプリユーザーがDuolingoも使用する可能性が高いのに対し、Duolingoユーザーが他の言語アプリを使用する可能性は非常に低くなっています。例えば、2023年第1四半期におけるBabbelアプリの平均的なユーザーは、Duolingoも使用する可能性が平均的なアプリユーザーよりも15%以上高かったことが示されています。一方、Duolingoユーザーは多様なアプリを使用していますが、他の言語アプリを使用する可能性は、無作為に選択されたモバイルアプリユーザーと比べて高くありません。
ユーザーを維持するための新たなアプローチを採用したDuolingoは、この数年で他の言語学習アプリを大きく引き離しました。同アプリがたどった成長の軌跡は見事というほかなく、誕生してから10年経ったアプリでも自らを作り直し、非常に大きな成功を収めることが可能であることを実証しています。
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