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Store Intelligence · Donny Kristianto · July 2025

[レポートシェアリング] 「2025年版コンシューマバンキングアプリ市場と広告トレンド」

本レポートは、2025年のコンシューマバンキングアプリおよび広告に関する世界的な状況を包括的に紹介しています。iOSとGoogle Playでのアプリの主なダウンロード動向を取り上げるとともに、世界でも特に活発なコンシューマバンキング市場の主要アプリにスポットライトを当てています。本レポートはSensor TowerのAdvertising Insightsのデータを基に、コンシューマバンキングブランドのデジタル広告投資を検証し、成果の高いチャネルや市場ごとの戦略、業界を牽引するクリエイティブ事例を掘り下げています。

-JP- Consumer Banking Apps Market and Advertising Trends 2025 Blog

コンシューマバンキングアプリは金融サービスの新たな顔となり、2025年6月までの1年間のダウンロード数は20億を超え、前年比で5.1%の増加となりました。2022年初めから四半期ごとのダウンロード数は着実に増加し、現在では四半期あたり5億ダウンロードを超える水準に達しています。このことはモバイル金融アプリ市場での力強い持続的な成長を表しています。

-JP- 2025 Consumer Banking Report(pg10)

モバイルアプリは今や金融サービスの主流のプラットフォームとなっており、バンキングアプリがその流れを先導しています。その優位性は、ユーザーがモバイルファーストの体験を好む明確な傾向があることを示しています。アプリベースの銀行サービスが多くの利用者にとって標準の手段となる中、これらのプラットフォームは金融サービス業界全体のデジタル変革を牽引しています。

注:ダウンロード数の統計について:Sensor Towerで集計されたダウンロード数に関するデータは、App StoreおよびGoogle Playにおけるダウンロード数の推定値であり、事前ダウンロード、重複ダウンロード、サードパーティのAndroidマーケットからのダウンロード数は含まれていません。また、Google Playは中国本土では利用できません。

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銀行アクセス困難者バンキングアプリユーザーへ:コンシューマバンキングアプリが世界の金融構造を一新

新興市場では、コンシューマバンキングアプリの利用が急増しており、モバイルアクセスが金融インフラのギャップを埋めつつあります。2025年上半期のダウンロード数上位のアプリ(『Nubank』『Kotak Bank: 811 Mobile App』『BRImo』など)は、従来型の銀行口座や支店へのアクセスが依然として限られている地域における、モバイルファーストの銀行サービスへの移行を示しています。

-JP- 2025 Consumer Banking Report(pg11)

このような成長の勢いは、支店を訪れることなく口座開設や送金、請求書の支払いを行えるという、アプリの利便性とコスト削減効果によって後押しされています。インド、コロンビア、メキシコなど、金融サービスの普及が依然として課題となっている市場では、基本的な銀行サービスへのアクセスを拡大する上でこうしたプラットフォームが重要な役割を果たしています。

-JP- 2025 Consumer Banking Report(pg12)

新興市場におけるモバイルバンキングのユーザー層:年齢層や性別の偏りが包括的な金融アクセスの機会を示唆

市場ごとに性別および年齢層の分布に顕著な違いが見られます。インドのユーザー層は男性に大きく偏っており(82%)、日本やアメリカでは性別の構成がより均等です。世界各国でアプリ利用の中心は25歳から34歳の若年層ですが、東南アジアでは18歳から24歳の利用も活発で、この傾向は特にベトナムとインドネシアで顕著となっています。

-JP- 2025 Consumer Banking Report(pg13)

バンキングアプリのユーザー層と市場ごとの違いを理解することで、銀行やフィンテック企業は、UXやメッセージング、成長戦略を最適化することができます。モバイルアプリのデータはユーザー数だけでなく、どの層が普及を牽引しているかも明らかにしています。これは包括的なデジタルサービスの設計と、従来の金融機関によってまだ十分なサービスを受けていない層へのアプローチにおいて重要です。


ケーススタディ:主要バンキングアプリの広告戦術

Bank Rakyat Indonesiaの主力アプリ『BRImo』は、インドネシアにおける主要なデジタル金融プラットフォームとして急成長を遂げています。送金や支払いから投資サービスまで幅広い機能を備え、都市部および地方の幅広いユーザー層に対応しています。『BRImo』のオーディエンスの概要を見ると、同アプリのユーザー層は若年層かつ男性に偏っており、男性が62%、35歳未満が70%を占めています。このユーザー層の分布は、デジタルに精通した、モバイルファーストのインドネシア人、特に25歳〜34歳の層(ユーザー層の約半分を占める)を強く惹きつけていることを示しています。

-JP- 2025 Consumer Banking Report(pg20)

『BRImo』の広告戦略は、アプリの主要なユーザーペルソナに密接に連携して展開されています。アプリの利用率が高い家庭料理家には、食料品配達広告を通じて直接アプローチしています。またレンタカーの高頻度利用者には、車のプレゼントキャンペーンが効果的に響いています。一方で、暗号通貨トレーダーは『BRImo』のゴールド投資キャンペーンに魅力を感じています。

世界各国のコンシューマバンキングブランドによる広告戦略の事例をさらに知るには、レポート全文を無料ダウンロードしてください。


今後の展望:コンシューマバンキングの未来

モバイルバンキングが進化を続ける中、コンシューマバンキングアプリには、誰もが使える利便性とより深いユーザーエンゲージメントやサービス革新とのバランスが求められています。モバイルファーストの若年層人口とデジタル化の普及、フィンテック企業との競争激化により、インドや東南アジアなどの市場は、従来型の銀行と新興のデジタル企業の両方にとって、事業拡大と差別化の大きなチャンスを提供しています。

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Donny Kristianto

Written by: Donny Kristianto , Principal Market Insights Manager

Date: July 2025