世界のモバイルアプリ内課金収益は長らく急成長を続けたものの、2022年に初めて9%減小して788億ドルとなりました。しかし、コロナ前の水準は上回っています。本レポートでは、世界のモバイルゲームダウンロード数および収益の推移、ならびにモバイルゲームのカテゴリ別ダウンロード数および収益の変化について紹介しているほか、RPG、ストラテジー、パズル、ハイパーカジュアルのモバイルゲームについて詳しい分析を行っています。さらに詳しい情報については「続きを読む」をクリックして、レポート全文を無料ダウンロードしてください。
2018年から2021年にかけて、世界のモバイルゲームのアプリ内課金収益(IAP)は増加を続けてきました。世界のモバイルゲーム市場に対する新型コロナウイルスの影響が弱まるにつれて、2022年世界のモバイルゲーム収益は前年比で初めて9%近く減少して788億ドルとなりましたが、それでも2019年の収益を25%上回っています。世界のモバイルゲーム収益は2023年に再び増加基調に転じ、2027年には920億ドルを突破すると予想されています。
2022年の世界のモバイルゲームダウンロード数は2021年の水準と同程度の554億回でしたが、それでも2019年のダウンロード数を31%上回っています。2023年以降、世界のモバイルゲームダウンロード数は再び増加基調に転じ、2027年には760億回を突破すると見込まれています。
2022年はサッカーのワールドカップが開催された影響で、『FIFA Soccer』および『FIFA MOBILE』をはじめとするモバイルスポーツゲームが14%増の22億回ダウンロードされました。2022年のハイパーカジュアル、パズル、アーケード等のモバイルカジュアルゲームのダウンロード数は前年の水準を維持し、2023年は再び増加すると見込まれています。
2022年は、RPG、ストラテジー、アクション、シューティング等のモバイルミッドコアゲームのアプリ内課金収益が初めて11%減少して463億ドルとなりましたが、2023年は再び増加に転じると予想されています。『Survivor!.io』をはじめとするアクションモバイルゲームは、2022年世界収益が45億ドルとなり、9%増加しています。
2022年は、世界のモバイルRPGのアプリ内課金収益が初めて15%減少して2019年の水準に近づきましたが、2023年はその減少幅が縮小すると予想されています。一方、2022年の世界のモバイルRPGダウンロード数は14億回で、2021年と同程度の水準を保っています。
モバイルRPGのサブカテゴリの人気度は、市場ごとに違いが見られます。中国および韓国市場においては、モバイルMMORPGがアプリ内課金収益の面でリードしていますが、アメリカおよび日本市場においては、モバイルスクワッドRPGのユーザー支出額が最も多くなっています。
2022年は、世界のモバイルストラテジーゲームのアプリ内課金収益が初めて6%減少して167億ドルとなりましたが、コロナ前の水準は上回っており、2023年には回復すると見込まれています。2022年の世界のモバイルストラテジーゲームダウンロード数は2021年の水準を維持しており、2023年も安定的に推移すると予想されています。
中国のモバイルストラテジーゲームは、アメリカ、日本、韓国等の主要海外市場において際立った収益を上げています。中でも『Rise of Kingdoms ―万国覚醒―』『トップウォー』『Age of Origins』『ラストシェルター』『ロードモバイル』等モバイル4Xストラテジーゲームが2022年のアメリカのモバイルストラテジーゲーム収益ランキングでトップ10にランクインしています。
2022年モバイルマージゲームの収益は25%近く増加し、収益シェアは2021年から5%拡大して7%となっています。『キャンディークラッシュ』をはじめとするモバイルクラシックマッチ3ゲームによる収益が、モバイルパズルゲームの世界総収益の60%近くを占めています。モバイルパズルゲームにおいてダウンロード数が最も多いサブカテゴリは、その他のパズルです。
モバイルバブルシューティングゲーム『バブルシューター - ポップバブル』のダウンロード数が大幅に増加したことを受け、競争が激しいパズルゲーム市場においてIvy Mobileが頭角を現し、2022年のパズルモバイルゲームパブリッシャー別世界ダウンロード数ランキングで初めて第9位にランクインしています。