韓国はアジアのデジタルエコノミーの重要な市場の1つです。本レポートは、2024年の韓国におけるコンシューマーブランドのデジタル広告に関するトレンド、投入額が多いジャンルやブランド、主な出稿先について詳しく分析しています。また、Habby、Coupang、Olive Youngの広告出稿先選定戦略および広告オーディエンスのペルソナについてのケーススタディも行っています。さらに詳しい情報については以下のボタンをクリックして、レポート全文を無料ダウンロードしてください。
注:本レポートでは、FacebookおよびInstagramにおける韓国市場向けデジタル広告に関するデータを集計しています。
韓国におけるコンシューマーブランドのInstagram広告とFacebook広告の投入費は、2024年1月から11月にかけて増加し続けて累計で17億5,000万ドルに達し、それに伴ってインプレッション数が4,790億回を超えています。
中でもInstagram広告の投入費がより顕著に増加しており、インプレッション数は3,240億回を超えてFacbook広告の累計インプレッション数の2倍になっています。
2024年の韓国におけるデジタル広告のブランド別インプレッション数ランキングを見ると、現在の韓国における小売業のトレンドおよび消費者の嗜好をうかがい知ることができます。
通信販売プラットフォームを運営する韓国企業のCoupangの韓国におけるInstagram広告およびFacebook広告の合計インプレッション数は147億回に達し、企業別インプレッション数ランキングでトップに立っています。
韓国企業としては、テック分野のSamsungとLG、ヘルスケア/ビューティー分野のCJ Olive Young、APRも企業別インプレッション数ランキングのトップ10に入っています。
韓国外の企業としては、EC分野のTemuとAlibaba、テック分野のAdobe、エンターテイメント分野のDisney、ビール分野のAnheuser-Busch InBevがブランド別インプレッション数ランキングのトップ10に入っています。
Habbyの2024年1月から11月までの韓国におけるInstagram広告およびFacebook広告の合計インプレッション数は、新作タイトル『カピバラ Go!』を強力にプロモーションしたことによって20億回に達し、同期間において韓国でデジタル広告インプレッション数が最も多いゲームデベロッパーとなっています。
『カピバラ Go!』の収益は、広告を効率よく出稿することで急速に成長し、2024年11月の韓国において収益が最も多く増加したモバイルゲームになり、同月のモバイルゲーム収益絶対額ランキングでも5位に入っています。
韓国EC業界最大手Coupangの2024年1月から11月までの韓国におけるInstagram広告およびFacebook広告の合計インプレッション数は147億回に達し、韓国EC市場で広告出稿を最も大規模に行う小売ブランドとなっています。Temuは、韓国におけるInstagram広告およびFacebook広告のインプレッション数が108億回を超え、小売企業別ランキングで3位に入っています。
広告チャネルを見ると、Coupangが比較的Fcebookへの広告出稿を好むのに対し、Temuは幅広いオーディエンスを惹きつけるため、Coupangと比較してInstagramへの広告出稿に重点を置いています。
徹底的にローカライズされたサービスとスピード配達を提供する『Coupang』は、韓国におけるショッピングアプリでトップの地位を強固に築いており、『Coupang』の2024年1月から11月までのMAU(月間アクティブユーザー数)は、前年同期から8%増加し、ショッピングアプリにおけるトップの座をキープしています。
『Coupang』は『Temu』や『AliExpress』などの韓国外のECプラットフォームとの競争にもさらされています。中でも『Temu』は、韓国におけるダウンロード数を高い水準に保っており、『TikTok』を抜いて韓国モバイルアプリダウンロード数ランキングでトップに立っています。
韓国はヘルスケア/ビューティー産業が発展している市場の一つで、CJ Olive Young、AMOREPACIFIC、LG Household & Health Care、APRなど有名企業が多数存在しています。韓国最大のヘルスケア/ビューティー関連商品小売チェーンを運営するCJ Olive Youngの2024年1月から11月までのInstagram広告およびFacebook広告の合計インプレッション数は71億回で、韓国でインプレッション数が最も多いヘルスケア/ビューティー関連企業となっています。
InstagramおよびFacebookの各広告チャネルのうち、Olive YoungはInstagramに集中して広告を出稿しており、そのInstagramにおけるインプレッション数は、これら2チャネル合計の91%を占めています。また、Olive Youngの広告出稿は、5月から7月にかけてピークに達します。地域構成を見ると、ソウル地区におけるインプレッション数が最も多く、インプレッション数全国合計の43%を占めています。