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Sensor Tower · Hideyuki Tsuji · August 2025

スーパーマーケットアプリDL数トップはロピア、トライアルのSU-PAYはMAUでトップ

お得に買い物ができるクーポン配信やモバイル端末で決済ができる機能など、スーパーマーケット用アプリが多数リリースされています。ダウンロード数でトップを走るのはロピア、2位につけるトライアルのSU-PAYはMAUではトップとなってます。

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2025年3月からアプリ決済をスタートしたロピア、これに応じてアプリDL数が大きな伸び

食品や日用品の買い物に欠かせないスーパーマーケットですが、今ではそれぞれのチェーンが独自のアプリをリリースしており、お得に買い物ができるクーポンの配信やモバイルデバイスで決済できる機能などを提供しています(以降、App IQ:Grocery Storesのアプリを対象に生鮮食料品を扱うスーパーマーケットのアプリを抽出しています)。

Senor Towerのデータによると、2025年1月から6月までの日本におけるスーパーマーケットアプリのダウンロード数では、『ロピア』アプリが60万以上を記録してトップとなっています。

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ロピアは神奈川県に本社を置くOICグループ傘下の企業の1つで、関東地方を中心に店舗展開を行っています。これまでロピアでは、現金のみの決済が可能でしたが、2025年3月に九州エリアを皮切りにアプリ決済をスタートさせました。2025年6月時点で、125 店舗 (国内118店舗・海外7店舗)を展開しています。

この効果がアプリのダウンロード数にも現れています。Senor Towerのデータによると、2025年1月から6月までのロピアの月間ダウンロード数推移を見ると、2025年3月から大きな伸びが確認でき、その後も順調に推移しています。

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『ロピア』アプリでの決済には、支払い前にチャージが必要です。チャージ方法は、現金、クレジットカード、銀行口座の3種類があり、チャージするごとにアイテムなどと交換可能なオリジナルポイントが付与されます。クレジットカードおよび銀行口座によるチャージは、システム利用料が必要となります。システム利用料は銀行口座・クレジットカードともに平日1.1%、土日2.2%となっています。

25歳~44歳の層がメインユーザー、チャージ手数料無料のSU-PAYはMAUで際立つ

一方、アプリダウンロード数でロピアを追いかけるのが『SU-PAY』アプリ(トライアルカンパニー)です。1974年に福岡県で古物商・リサイクルショップの「あさひ屋」を開業し、10年後の1984年に「トライアルカンパニー」に商号変更、1992年にトライアル1号店を福岡県にオープンしました。現在では、340店舗以上を展開しています(2025年6月30日時点)。トライアルは、2025年7月にスーパーマーケット西友の買収完了を発表したことでも注目を集めました。

トライアルでは、セルフレジ機能を持つ買い物カート「スキップカート」、人や棚の動きを検知する「リテールAIカメラ」を設置するなど、店舗での買い物体験のデジタル化に積極的です。こうしたIoT機器やシステムは、グループ企業のRetail AIで開発されているのも特徴の1つです。スキップカートでは、登録されている顧客属性や購買履歴に基づいて、クーポンやレシピの配信、商品のレコメンドも行ってくれます。

また、支払い前にチャージすることで、トライアルアプリでも決済可能です。ロピアと同じく、チャージ方法も現金、クレジットカード、銀行口座の3種類がありますが、いずれも手数料は無料です。

Sensor Towerのデータによると、2025年第2四半期の日本における各アプリの『ロピア』アプリと『SU-PAY』アプリのユーザー男女比は、ロピアが男性5:女性5、SU-PAYが男性6:女性4となっています。年齢分布ではほぼ同様の傾向が確認できます。最多シェアは35歳~44歳の層で全体の30%を占めています。次に多い25歳~34歳の層と合わせると50%以上となっています。

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また、MAUの面でもSU-PAYの強さが際立ちます。Sensor Towerのデータによると、2025年1月から6月までのMAU推移を見ると、『SU-PAY』が他を圧倒していることがわかります。

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前述したチャージ手数料無料、『SU-PAY』との連携でより便利になるスキップカートなどをうまく活かして、同アプリを積極的に利用するユーザーを獲得していると推察できます。

Sensor TowerのApp Performance Insightsのユーザーは、過去のパフォーマンス指標に加えて、アプリ収益とアプリダウンロード数の推定値を見ることができます。本レポートのSensor Towerの収益予測はApp StoreおよびGoogle Playからのもので、ユーザー総消費額を表しています。

また、データにはサードパーティのAndroidマーケットデータは含まれておらず、App StoreもしくはGoogle Playアカウントの初回ダウンロードのみ集計しています。同じアカウントが他のデバイス、もしくは同じデバイスで行った重複ダウンロードは集計に含まれていません。ダウンロードデータは同じアプリの異なるバージョンもまとめて集計しています(例:FacebookとFacebook Lite)。なお、Google Playは中国本土では利用できません。

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https://sensortower.com/ja/demo

Sensor Towerの紹介

2013年にサンフランシスコで設立されたSensor Towerは、P&G、Tencent、HBOなどのグローバルデジタル企業から信頼されている、データや分析環境を提供する企業です。モバイル市場のトレンド把握に役立つApp Performance Insights、広告戦略の最適化に活用いただけるApp Advertising Insightsなど、デジタル分析プラットフォームとしてモバイルのあらゆる場面で質の高いインサイトと先進のカスタマーサポートを提供しています。

日本オフィスは2025年より東京・神田に移転、日本でのビジネスを強化しており、パートナー企業様も急増中です。弊社スタッフも増員しながらお客様のサポートもより強化していく所存です。

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Hideyuki Tsuji

Written by: Hideyuki Tsuji, Insights Strategist - Japan

Date: August 2025