全世界で143億ビューを誇るWeb漫画をベースに、初めてアクションRPG化されたのが、『俺だけレベルアップな件:Arise』(Netmarble)です。本作は2024年5月にグローバルリリースされました(同作はPC版もリリースされていますが、以降モバイル版の内容です)。
Sensor Towerのストアインテリジェンスのデータによると、2024年5月の市場別ダウンロード数シェアにおいてトップはインドで21%を占めています。2位はインドネシアで11%、3位はブラジルで9%と続きます。
一方、同期間の収益シェアでは、韓国が40%近い大きなシェアを占めています。Netmarbleは韓国に本社を置くパブリッシャーなので、本国でヒットしていることがわかります。2位はアメリカ(17%)、3位は日本(15%)と続きます。収益シェアトップ5には台湾やフランスも入っており、同作がグローバルで支持されていることもわかります。
『俺だけレベルアップな件:Arise』の収益シェアトップ5市場における収益ランキングでも、好調に推移しています。Sensor Towerのデータによると、App Storeの各市場のトップ収益ランキングにおいて、世界最大市場の韓国では2024年5月8日のリリースから12日間にわたってトップを維持、その後も5月末までトップ10圏内をキープしています。
日本ではトップにはなっていないものの、リリース初日の3位スタートから12日間はトップ10圏内にとどまっています。
『俺だけレベルアップな件:Arise』の好スタートは、同作のパブリッシャーであるNetmarbleの収益にも大きなインパクトとなっています。Sensor Towerのデータによると、同作リリース前の2024年4月におけるNetmarbleのモバイルゲーム別世界収益シェアでは、上位3つがモバイルカジノゲームでそれぞれ13~15%程度のシェアを占めています。
一方、『俺だけレベルアップな件:Arise』リリース後の5月のモバイルゲーム別世界収益シェアでは、同作が40%近いシェアを占めてトップとなっています。
日本市場に限定して見ても同様の傾向が確認できますが、Netmarbleというパブリッシャーの見え方が異なることがわかります。Sensor Towerのデータによると、2024年4月におけるNetmarbleのモバイルゲーム別日本収益シェアでは、トップ5中4つがモバイルRPGで、モバイルカジノゲームは『ジャックポットワールド』が唯一のタイトルで、5月も同様です。
世界においてNetmarbleはモバイルカジノゲームに強いパブリッシャーですが、日本市場ではモバイルRPGに強いパブリッシャーと言うことができます。このことは、5月の同社のモバイルゲーム別収益シェアにおいて、『俺だけレベルアップな件:Arise』が50%以上のシェアとなったことからも明白です。
『俺だけレベルアップな件:Arise』の好スタートは、同作の広告展開が大きな要因の1つだと推察できます。Sensor Towerのデータによると、2024年5月の日本のYouTube(ゲーム)におけるSoV(シェアオブボイス)で、『俺だけレベルアップな件:Arise』は2位となりました。また、グラフからもわかるとおり、トップ5のすべてが海外パブリッシャーのものです。
YouTubeでの広告クリエイティブでは、同作の世界観やゲームプレイ映像を中心とした内容です。Sensor TowerのAudience Insightsのデータによると、同作のオーディエンスが過去90日間で広告インプレッションを見るチャネルとしてYouTubeがトップとなっており、広告展開先にYouTubeを選択した理由がわかります。
一方、同作のオーディエンスと一般人口と比較では、TikTokが広告チャネルとしてトップとなっています。Sensor Towerのデータによると、2024年5月の日本におけるTikTokでのSoVは8位となっています。
TikTokでの広告クリエイティブは20~30秒程度の動画で構成されており、キャラクターや声優にフォーカスしたクリエイティブがあります。また、縦全画面、ゲームプレイ時の横画面をレイアウトしたものの2パターンがあり、バリエーションのあるクリエイティブを投入し、試行錯誤していることがわかります。
Sensor Towerのストアインテリジェンスのユーザーは、過去のパフォーマンス指標に加えて、アプリ収益とアプリダウンロード数の推定値を見ることができます。本レポートのSensor Towerの収益予測は、App StoreおよびGoogle Playからのもので、ユーザー総消費額を表しています。
また、データにはサードパーティのAndroidマーケットデータは含まれておらず、App StoreもしくはGoogle Playアカウントの初回ダウンロードのみ集計しています。同じアカウントが他のデバイス、もしくは同じデバイスで行った重複ダウンロードは集計に含まれていません。ダウンロードデータは同じアプリの異なるバージョンもまとめて集計しています(例:FacebookとFacebook Lite)。
Sensor Towerのストアインテリジェンスで上記ゲームタイトルの過去のデータを検索しましょう!「ミーティングを希望」ボタンから弊社スタッフとのお打ち合わせの設定が可能です。 :
https://sensortower.com/ja/demo
Sensor Towerの紹介
2013年にサンフランシスコで設立されたSensor Towerは、モバイルアプリ/ゲームのデータや分析環境を提供する企業です。X(旧:Twitter)、Unity、Tencent、HBOなどのグローバルデジタル企業からも信頼されており、モバイル市場のトレンド把握に役立つストアインテリジェンス、広告戦略の最適化に活用いただける広告インテリジェンスなど、デジタル分析プラットフォームとしてモバイルのあらゆる場面で質の高いインサイトと先進のカスタマーサポートを提供しています。
日本オフィスは2023年夏より東京・日暮里に移転、日本でのビジネスを強化しており、パートナー企業様も急増中です。弊社スタッフも増員しながらお客様のサポートもより強化していく所存です。
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